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  1. すぅ~ぎぃ~じぃ三線教室 崎濱秀貴先生

すぅ~ぎぃ~じぃ三線教室 崎濱秀貴先生

国立劇場おきなわ、県内外で実演家として活躍する三線講師。 崎濱秀貴先生 国立劇場おきなわ、県内外で実演家として活躍する三線講師。 崎濱秀貴先生

2016年にオープンした沖縄そばのすぅ~ぎぃ~じぃ。三線がオーダーの呼び鈴代わりというユニークなおそば屋さんです。
店主の崎濱さんは、国立劇場おきなわをはじめ、県内外で活躍する三線奏者でもあります。
お昼のおそば屋さんが終わったら、三線の先生に早変わり。
次代を担う子どもたちに、三線の素晴らしさを伝えていきたいと話す崎濱先生にお話を伺いました。

三線との出合い

私の父が三線好きで自己流で弾いていたというのが三線との出合いです。幼い頃から祖父母の生年祝い(とぅしびー)などのお祝いの場で父が弾いていたのを見ていたんですね。小学校3年生の夏休みに三線弾いてみようかなと思い立って、楽譜と三線のポジショニングの本を開いて、見ながらやると案外弾けたんですよ。歌はできなかったですが、両親の前で弾いて見せたりしていました。あるとき、伊是名島出身の母の実家での生年祝いに、父と一緒に三線を弾くことになりました。お祝いの席だったので、いろんな方から褒めてもらえたり、おひねりをもらったりしたことが、三線って楽しいなという体験に繋がっていったのかもしれません。
その後、沖縄県立芸術大学から大学院に進み、大学院終了と同時に「国立劇場おきなわ」の組踊研修生という実演家を育てる研修が始まると聞いて、試験を受け、1期生として卒業しました。その間に県指定の三線の伝承者をいただきました。
大学生の時に沖縄市のこども三線教室で5年ほど講師をしていましたが、子どもたちに教えるのはすごく楽しいと感じていました。自分の職業として、飲食も好きなのでそちらもやっていきつつ、タイミングよくこの場所とめぐり合うことができたんです。ここで三線教室もやってみようと少し募集したら生徒さんが集まってくれて、ここはいい場所だなぁと思いました。今は15名くらいの生徒さんに教えています。

誰にでも親しめる三線の魅力

沖縄の唄は琉歌で構成されています。8-8-8-6の30の文字で詠む琉歌の中には景色や恋愛の歌もあれば、教訓的なものもあり、様々ですが、そういった沖縄に古くから伝わる文化を曲を通して子どもたちに伝えられるというのはいい文化の一つだなと思います。
私の師匠は歌・三線の人間国宝になった島袋正雄先生で、2018年にカジマヤー(数え97歳の生年祝い)を迎えます。学校教育での音楽の授業に琉歌を取り入れたらいいんじゃないかとずっと提唱していました。私の三線教室でも、歌の意味も伝えながら稽古しています。
組踊や琉球舞踊のように魅せて楽しむ本格的なものもあれば、教育として子どもたちに伝えるというもあり、誰にでも親しめる音楽というところが三線の魅力になっているんじゃないかと思います。
三線は琉球が国だったころに中国の使者をもてなすためにスタートした芸能なので、組踊は古典の中の古典ですが、子どもたちに伝える今の曲というはBEGINさんの曲だったり、島唄だったり、すごくなじみやすい曲になっています。この20年くらいでガラッと変わったなという印象があります。私が子どものころは、三線はおじいさんの楽器、というイメージがすごく強かったと思うんです。私自身も中学生のころまでは三線をやっていることを隠していたくらい。そこに先ほどのポップスなど新しい曲が登場して、三線はいい楽器だなと印象が変わっていったと思います。近頃は、小学生でオシャレな三線バッグを持って歩いている子もいて・・・最近はかわいいバッグもいっぱいあってオシャレですよ。気軽に持ち歩いているのを見ていると、いいなぁと思います。国立劇場に行けばプロの実演家の演奏が聴けますし、何より子どもたちが気軽に楽しめるようになってきたというのがいいですね。

三線を通して子どもたちに伝えたい沖縄の文化

お稽古はレベルによっても古典音楽と民謡、ポップスと内容が少しずつ違ってきます。三線をつきつめていきたいという方には古典音楽の稽古をしますし、子どもたちは民謡やポップスを中心になじみやすいところから稽古しています。後々技量が達してきたら古典もチャレンジしていけたらいいですね。「かぎやで風」はお祝い事の座開きの曲で、こういうおめでたい意味があるんだよ、というのを教えながら、どんどん弾ける曲が増えていったらいいなと。
三線自体が、大人が弾く想定で作られている楽器なので、子どもたちだとどうしても手が届かない、弾きづらい部分があります。その部分は音が出るように工夫して教えています。あと、歌を歌いながら弾くというのが案外難しいんですよ。どっちかが止まったりして。でも、何人か揃うとそれができてくるのです。
今、教えている小学生4名は、全員違う小学校に通っています。三線を通して普段は会えないお友達ができるという楽しみでここに集まるというのも魅力の一つかなと思います。子どもたち同士でも教えあったりコミュニケーションとりながら練習していますよ。
三線を通してお友達を作って楽しんでいってもらって、自分たちの沖縄にはこういった文化がありますよ、というひとつの糧になればいいなと思います。

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